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…ようこそ。僕は新宿西口一。僕の駅ナンバリングが01だから、…はじめ。
起点じゃないのになんで「はじめ」なのかって?
そうだよね。大江戸線の起点は都庁さんなのにね。
これには2つ訳があってね、大江戸線は6の字運転をして、都庁さんを2回通る構造になっているでしょう?
だから、01が2回でてくるのはおかしいな?って思わせないようにするため。

都庁さん、見かけによらず惑わせる人だから。
僕もそうだけど。…ふふ。

僕の所はね、オフィス街、百貨店や地下街、それに歌舞伎町みたいな歓楽街といった様々な顔を合わせ持っている…。
その地下にいる僕が惑わせない訳が無いでしょう?
24時間眠らない街、新宿の地下。「地下発展都市・東京」の中で僕はわざと迷宮のような空間になっているんだよ。

ああ、はじめ、のもう一つの理由?それは、この駅ナンバリングをつける時、みんなで、西の方角からつけましょうって決めたんだ。
できれば南西の方角から。なんでその方角なのかは知らないけどね。
だから、僕がはじめなの。

君にもたくさんの「はじめ」てを僕の中に探してほしいな。

僕を触って…。ほら。この触れあいが、まず、君と僕の「はじめ」て。

ふふ。そんなにおびえないで。…こわい?

たしかに僕の周り、今は混沌としているけど…でも、僕のDNAには、美しい原風景が記憶されている。
かつてこの辺りは都庁さんの近くまで、清涼な水をみんなに供給していた淀橋浄水場だったんだ。
そんな都会の泉。清涼かつ深遠な自然のイメージが浮かばない?

…ほら、こわくない。…でしょ?

僕は光をメインにデザインされているんだ。光が差し込んだり、 ガラスの柱と照明で…。

この輝きの中で君がとても眩しく見える…。素敵な人だね、君は。

今日君が来てくれなかったら…本当ならば、出逢う事もなかったかもしれない。
アリエナイ二人だった僕達。

そう「アリエナイ」は、僕のもうひとつのキーワードだからね。

地上ではアリエナイ地下軌道空間ならではの、アリエナイ異空間を作ってるんだ、僕は。
ほら、このライン。ちょっと地上ではみられないよ。

でも、君と僕との関係は「アリエル」。手を繋いで、一緒に出かけよう。

さあ、歌舞伎町なんてまだ宵の口。君と、僕の夜もまだ、これからだよ。